SDGs

SDGsへの貢献で簡単にできることから始める

SDGsを達成するためには、実は国や企業だけでなく個人レベルの貢献も重要になります。
地球上に住む一人ひとりの取り組みによっても大切な行動になります。

「誰1人取り残さない」ことを目指すSDGsにとって、世界中の全ての人に無関係ではありません。
本記事では、レベルごとに個人でもSDGsに取り組める内容を解説していきます。

様々な場面でSDGsを考えること

今回は、レベルごとに以下の項目で考えていきます。

SDGs貢献の行動レベル

①Level1 – 寝転がってもできること
②Level2 – 家にいてもできること
③Level3 – 外でもできること
④Level4 – 職場でできること

それぞれのレベルごとに個人によるSDGsの取り組みを考えます。

Level1 – 寝転がってもできること

SDGsは世界を変えるための壮大な目標で、その実現には世界の人々が力を合わせることが必要です。
自分には関係ないではなく、自分ごととして考え、行動していく必要があります。
実は、寝転がったままでもできることがたくさんあります。

もっとも簡単なレベル1は「寝転がってもできること」です。

たとえば、ソファに寝転がりながらスマホを見ているときにスマホを使って検索すれば、持続可能で環境にやさしい取り組みをしている企業を見つけることができますし、SDGsにって理解を深めることができます。
気になる記事を見つけSNSでシェアして友人と環境保護や人権問題について考えることもできます。
スマートスピーカーなどのテクノロジーを使ってれば、ソファから動かずに、声だけでテレビや照明の電源ることだってできます。

少し想像力を働かせれば、個人としてSDGsに貢献できることは意外に多いと気づくはずです。
一人の力は大きくありませんが、多くの人が今より少しだけSDGsの17の目標を意識することで、地球をよりよい方向に動かせるということです。

Level2 – 家にいてもできること

家の中でできることもたくさんあります。
当然のことながら、ソファや布団に寝ているときよりもできることは増えてきます。
家族内でもSDGsに貢献する意識を共有できれば、より大きな力にできます。

次は、レベル2の「家にいてもできること」です。

今まで顔を洗うときに水を出しっぱなしにしたり、お風呂で体を洗うときにシャワーを出しっぱなしにしていたのなら、洗うときだけ水を出すようにすれば、水を節約できます。
髪を乾かすときにドライヤーを使わなければ、電気を節約できます。
家で食べきれないものが出たら、冷凍して簡単に捨てないことも大切です。
食べものの無駄だけでなく、お金の無駄も減らすことができます。

とくに日本は食品ロス大国です。

年間2,550万トンの食品廃棄物が出されており、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は612万トン(2017年度推計値)もあります。
これは日本人1人当たりお茶腕約1杯分(約132g)の食べものを毎日捨てている計算です。

ちなみに、この量は2018年の世界の食糧援助量(約390万トン)の1.6倍に相当します。
洗濯をするときに、すすぎが2回必要な粉末洗剤ではなく、すすぎが1回で済む液体洗剤に変えれば節水になります。

小さな積み重ねでも多くの人が意識して行動を変え、継続していけば、大きな力になります。
家にいても自分にできること探してみると、意外と簡単にSDGsに貢献できる行動身の回りにあることに気づくはずです。

Level3 – 外でできること

家でできることもたくさんありましたが、家の外に出て買い物をしたり、食事をすれば、そこでもできることはたくさんあります。
サステナブル買い物やサステナブルな食事など、今後はますます「持続可能な」行動を求められるようになるはずです。

レベル3は「外でできること」です。

家の外に出れば、いろいろな人との関わりが出てくるからこそ、一人ではできないことや、複数の人が協力するからこそできるような取り組みについて考えたいものです。

2020年7月1日から日本でもレジ袋の有料化がスタートしましたが、買い物にエコバッグを持参すれば、わざわざお金を払ってレジ袋を買わずに済みます。
お金のムダをなくせるだけでなく、社会問題になっている、海に流出した海洋プラスチックごみによる海洋汚染や生態系の破壊を食い止めることに貢献できます。

一方で、2020年1月1日から大手スーパーマーケットンビニエンスストアがビニール袋を廃止したタイでは、消費者が持参したエコバッグに入らないものを買い控えたため、大手スーパーマーケットやコンビニエンスストアの売上が減少したといいます。
消費者の利便性や環境と経済のバランスをどう考えるかという新たな悩みに直面しています。

なお、米ニューヨーク州は2020年3月1日からのレジ袋廃止の予定を延期しました。
その理由は新型コロナの感染拡大です。
使い捨てのレジ袋より使い回すエコバッグのほうが感染を拡大させる懸念があると判断されました。
そのときの状況に応じた対応ができるような柔軟性も忘れなようにしなければなりません。

職場でできること

自宅よりも職場で過ごす時間が長くなる人もいるでしょう。
その職場でもSDGsに貢献できるアクションはたくさんあります。
テレワークの普及で自宅で作業をする人が増えているので、職場を「自宅」に置き換えて考えてみてもいいかもしれません。

レベル4は「職場でできること」です。

日本のジェンダー・ギャップ指数は154カ国中124位と先進国で最低レベルです。
管理職ポジションに就いている男女の人数の差が大きく、同じような労働でも賃金格差が大きく、「ジェンダー平等」という観点では、後進国と言わざるを得ません。

こうした不平等に声を上げることは大切です。
人種差別やLGBTの人に対する差別に対しても敏感であるべきでしょう。

一方で、差別を是正するために差別を受けている集団に対して優遇措置をとると、その集団に属さない人が逆に不利益な扱いを受ける逆差別が起こることもあり得ます。
一人ひとりが「平等とは何か」を考えることも大切です。

もし会社がSDGsに取り組んでいなければ、声を上げてもいいでしょう。
昨今は、SDGsに取り組まないような企業を取引先として選ばない大企業も増えているからです。
下請け会社に無理な要求をしていないか、仕入れ先は環境破壊や人権侵害を行っていないかなど、取引先との関係についても考える必要性が増しています。

また、労働者としての自分の権利である有給休暇をきちんと取ることが大切です。
日本では、2019年4月から「年5日の年次有休暇の取得義務」がスタートしています。
使い捨てコップをやめてマイマグカップを使う、書類のデジタル化するなど、できることはたくさんあるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

SDGs貢献の行動レベル

①Level1 – 寝転がってもできること
②Level2 – 家にいてもできること
③Level3 – 外でもできること
④Level4 – 職場でできること

それぞれのレベルごとに個人によるSDGsの取り組みを考えましたが、一つも行動に移せないといった内容はなかったのではないでしょうか。

様々な場面で切り取ると、個人であっても世界に貢献する直接的/間接的な行動は存在することが理解できたと思います。
ぜひSDGsの目標達成を果たすために、個人の取り組みも考えてみましょう。