企業を円滑的かつ効率良く経営するために、マネジメントは必須だといえます。
人数が増えるにつれ組織では様々な出来事が起こり、それを対処していかなくては、組織として目標を達成するのは困難です。
したがって経営者や部署を総括する中間管理職の方、また現場リーダーなどは組織マネジメントの知識を理解し活用できなくてはなりません。
この記事では「組織マネジメントに必要な3つのスキル」を解説します。
Contents
組織マネジメントとは?
組織とは、2人以上の人が集まって目的や目標を達成しようとするときに生まれます。
組織が目的や目標を達成する手段として、マネジメントが重要な役割を持ちます。
その中で組織マネジメントとは、組織をスムーズに運営するマネジメント手法のことです。
経営リソースやリスクについて管理を行うことによって、組織が活動する上で重要なマネジメントの一つになります。
組織マネジメントの内容は、経営者や中間管理職では異なったことが求められます。
しかし経営リソースである「ヒト」「モノ」「金」「情報」の4つ管理するという大本の部分は、ほとんど変わりません。
大本の経営リソースを抑えておけば、どの階層でも役に立つマネジメント手法となります。
4つの経営リソースと時間
現代の社会において組織マネジメントで考えるべき4つのリソースは、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」そして「時間」となっています。
これらの経営リソースを管理し、目的や目標を実現するのがリーダーの役目です。
それぞれについて解説します。
ヒト
組織で最も大切な経営リソースは、「ヒト」といっても過言ではありません。
「ヒト」は感情の生き物でありロボットではありません。
過去の労働においては、生産性を重視するあたりロボットのように扱われておりました。
しかし現代では、会社の組織の中で血の通った「ヒト」として内面や行動面に重点を置いた考えが生まれてきております。
組織マネジメントの中でも「ヒト」を扱うのは本当に難しい分野です。
何故なら「ヒト」は複雑であり、様々な要素によって能力が左右されます。
しかし組織を支えるために、最も重要なリソースであるので、「ヒトのマネジメント」は今後より深い研究が必要な分野ですね。
モノ
経営リソースの「モノ」とは、生産性の管理とも言えます
組織マネジメントとして、生産効率の向上が意識付けされるようになりました。
「モノ」の管理は生産性や売上に大きく影響してきます。
モノのマネジメント手法にお勧めなのが、「5S」という考え方です。
「5S」とは以下の5つの考えです。
・整理 → いらないものを捨てる
・整頓 → 置き場所を決めて置く
・清掃 → 綺麗に掃除をすること
・清潔 → 整理、整頓、清掃を維持すること
・躾 → 決められたことを守らせること
この仕組みを取り入れ定着させることで、より効率的なモノのマネジメントが行えます。
カネ
組織において「カネ」は他の経営リソースとは別格な扱いです。
「カネ」は現金や預金、金融資産などをいいます。
「カネ」が秘めているおぞましい特徴は以下の3つです。
・カネがなくなると組織が崩壊(倒産)する
・カネを生み出すことが組織のゴールでもある
・カネは他の経営リソースを調達することができる
「カネ」の経営リソースが別格な意味をわかっていただけたでしょうか。
組織経営において「カネ」がないと成り立ちません。
「カネ」という資源を失うと全てがゲームオーバーになります。
「カネ」は無限でなく有限なものなので、絶対使い方は絶対に慎重に考えましょう。
決してノリや勢いで使っていいものではありません。
情報
情報は組織が所有している無形財産です。
現代社会ではあらゆるものが情報の対象になり、今では組織に限らず個人でも情報を売却することが増えてきています。
組織マネジメントを行う上でも情報のは重要なものであり、かつ扱いが難しいものでもあります。
過去と現代では、情報に関する価値観が変わってきていますね。
時間
4つの経営リソース以外でも大事なことは「時間」です。
時間はお金で買うことができないし、全ての人に平等です。
組織マネジメントで時間の管理は極めて大事なことです。
限られた時間で、どれだけ仕事をこなせるかが重要になります。
組織の7S
組織マネジメントを行うにあたり、「組織の7S」の概念は押さえておく必要があります。
この概念は、世界的に有名なコンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニー社が提唱したものです。
7つそれぞれ簡単に解説します。
戦略
戦略とは、組織が目指す目標に到達するための経営解決の手段です。
戦略は以下の3つに分けられます。
・企業戦略 → 組織のビジョンの方向性を維持
・事業戦略 → 新商品やサービスの展開を考える
・機能戦略 → 事業を運営するため機能を設定する
組織
組織とは組織構築のことを指し、組織の中で最大限のパフォーマンスを発揮するための基本的な決まり事です。
組織構築は以下の3つに分けられます。
・機能別組織
→仕事の種類、、目的ごとに組織構成
・事業部制組織
→独立した事業部が意思決定権を持ち業務に取り組む
・プロジェクト組織
→専門のチームを作り、各々のチームで独立して事業を動かす
システム
システムとは、基本的なルール作りです。
組織にルールがあることによって、すべての社員が一定レベルの業務を行うことができるようになります。
組織の活動を円滑にするためにはある程度仕組化することが大事なことです。
スキル
スキルとは組織に備わっている能力のことです。
「営業力」「技術力」「集客力」などを指します。
この能力を有していれば競争優位になると共に、独自のビジネスを展開し、またマーケットをリードする存在になれます。
人材
ここでの人材は、「ヒト」の本質を理解することです。
人材のスキルはある程度コミュニケーションから読み取れますが、それだけでは本質の理解としては不十分です。
「ヒト」が力を発揮できるよう、相手のことを本当の意味で理解を深めることが需要です。
スタイル
スタイルとは、組織の社風のことで企業カラーともいわれます。
社風とはその組織が持つ独特の雰囲気のことです。
上下関係が厳しいところや、フラットな関係など様々なスタイルがあります。
価値観
価値観とは企業理念やビジョンであり、つまり組織が共通認識を持つことです。
理念とビジョンについて簡単に説明します。
理念 → 組織においての根本的考え
ビジョン → 実現させたい未来像
組織が事業を進める上で、この2つの明確な共有は必要不可欠です。
組織マネジメントの必要な3つのスキル
ここまでは、組織マネジメントで考えるべき経営リソースや概念について説明しました。
この章では組織マネジメントを行うにあたり、身に付けておくべき3つのスキルを解説します。
リーダーシップ力
組織マネジメントを行う上で必要な能力の一つが、リーダーシップ力です。
組織の考えや方向性を示し、部下を導いていく能力です。
何物にもぶれない強い統率力が重要になってきます。
人材マネジメント力
組織内のメンバーの能力をふまえ適材適所に配置し、目標に向かって最大限に組織の能力を発揮させるスキルです。
理想的なのは、モチベーションに振り回されても成果を上げられる仕組みを作ることです。
「ヒト」なのでどうしてもモチベーションを高い状態で保ち続けることは難しいです。
もちろんモチベーションは高いに越したことはないので、上司は全員の能力を最大限に引き出すことを努力し続けましょう。
リスク回避力
リスク回避能力は、組織マネジメントで極めて重要なスキルの一つです。
ビジネスの世界は常に大きな変化が起こります。
こうした変化に早く気付くためには、常に内外に対してアンテナを張っておく必要があります。
ビジネスにおいて様々なリスクが発生することは仕方がないことです。
ですが何も対策を立てていないと、取り返しのつかない被害を受けることになります。
組織マネジメントが適切であれば、優先度の高いものから対策を立て、リスクを最小限に抑えることが出来ます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
この記事では「組織マネジメントに必要な3つのスキル」を解説しました。
個人が勝手ばかりやっている組織と、一丸となって目標達成に向かっている組織とでは成果がまるで違います。
組織マネジメント次第で、組織自体の能力が50%にも120%も変貌します。
組織の能力を高め目標を達成できるかどうかはあなた次第です。
目標達成に行き詰っている組織のリーダーに、少しでもお役に立てれば幸いです。
最後まで一読していただき、ありがとうございました。