現在、会社勤めの方をはじめ、何らかの職業に就いている方(有業者)の副業に対する興味は高まっています。
副業が身近な存在となってきている今、収入のアップや、もし職を失った際のリスクヘッジのために副業を「やってみたい」と興味がある方も多いのではないでしょうか。
しかし実際に副業に取り組みたいものの、何を知っておくべきなのかわからないことも多いはず。
そこで今回は副業を始めたい方のために、知っておくべき副業の基礎とポイント、注意点をご紹介します。
Contents
まず副業の基礎知識を確認しよう!
まず副業を始める前に、副業とはそもそも何なのか確認しておきましょう。
副業の定義とは?
副業には法律上明確な定義はありません。一般的に本業がある(何らかの職業に就いている)方が、本業以外から副収入を得るために行う仕事を指します。
本業と副業を行うことにより「本業の給料+副業の収入(業務委託料や雑収入)」という複数の収入源を得られる状態になります。
副業はダブルワークやサイドビジネス、兼業、とも呼ばれ、大きく分けてアルバイトのように「雇用契約を結ぶもの」とフリーランス(個人事業主)として「業務委託契約を結ぶもの」の2つのパターンが多いです。
メルカリ、ヤフオクなどのフリマアプリを利用した物品の販売や、Webライティング、株・不動産投資、個人での起業など様々な仕事が副業内容に含まれます。
副業の現状って?
副業元年と呼ばれる2018年には政府による働き方改革の影響で副業が推進され大手企業をはじめとして副業を解禁している企業も増えてきました。
働き方が多様化しつつある現代において副業解禁の流れが加速していることや、近年テレビをはじめメディアに取り上げられることも多くなり副業に関心を持つ方は増加傾向にあると推測できます。
そもそも何のために副業したいのか?大きな注意点
まず副業を「やってみたい」と思った方、副業を行うことによってあなたは何を得たいのでしょうか?
ここをはっきりさせておかないとせっかく努力しているのに自分にとってうまくプラスにならない可能性があります。
大きな注意点として意識しておきましょう。
副業をする目的をはっきりさせよう!
副業をしたい目的で多いのは今ある収入に+αで収入を増やしたいことだと思います。
一方でスキル習得したい方やキャリアアップにつなげたい方、終身雇用制度の崩壊に備えたリスクヘッジの手段として考えている方などもいます。
そのほか自分の資格を活かしたい、趣味の延長線上で仕事としてトライしたい、人脈づくりの一環にしたいなど様々な目的があるかと思います。
副業にチャレンジする上で自分は何を得たいのかはっきりさせ、自分にとって有効に活用していきましょう!
副業のメリット、デメリット
副業に取り組む上でメリットとデメリットが存在します。
注意点もふまえつつ、しっかりチェックしておきましょう!
副業におけるメリットとは?
①収入が増加する、収入源が増える
副業を始め新たな仕事に取り組むことで収入の増加が期待できます。
例えば、勤め先の給与による収入で月に1万円アップさせるためには、社内目標などの達成によるインセンティブや勤務年数に応じた昇給、昇進などが考えられますが選択肢、活動時間が限られることが多いと思います。
しかし副業で1万円稼ぐのであれば様々な方法があるため自分のライフスタイルに応じた副業を選択し取り組むことで本業で収入アップを狙うよりも負担が少なく済む場合やより多くの収入が見込める可能性があります。
また、収入源を増やすことにもつながるため、もしも社会情勢の影響や勤め先の経営状況などで本業での収入が減ってしまったり、途絶えてしまった場合のリスクヘッジもできます。
②スキルアップや業務経験の習得
副業では新しい分野にもチャレンジしやすく、本業では習得できないスキルを身につけることができたり、本業とは違う業務経験を積むことができるチャンスがあります。
本業での経験を副業に活かすことも、副業で得たスキルを本業で活かすこともできる可能性があります。
また、新しい人とのつながりや自身の優れた才能が見つけられるかもしれません。
③将来の転職活動や独立・起業に向けての準備や試行が可能
副業に取り組むことにより得た経験やスキルを将来の転職活動やキャリアアップに活かすことも可能です。
転職活動や独立・起業を視野に入れた事前練習として取り組むことも副業の有効な活用方法です。
副業における注意点とは?
①ワークライフバランスの崩壊リスク
収入を増やせるメリットと常に隣り合わせにあるのが労働時間が長時間になる可能性が高いことです。副業をするということは本業と合わせて取り組むわけですから肉体、精神の負荷は増えがちです。
よくあるのは、副業で稼ぎたいと一心になるあまりに時間や体調の管理がおろそかになり、本業に支障が出るケースです。副業に取り組むのは悪いことではありませんが本業に影響を及ぼすような状況であれば本末転倒です。
副業は本業があってこその働き方として認識し、自分のレベルとコンディションに応じて取り組みましょう。
とくに副業を開始して間もないうちは慣れない作業がありつつ1日の仕事量が増えるわけですからの心身ともに負担を感じるかもしれません。
これまでの生活以上に健康管理を意識することが大切です。
プライベートの時間もしっかり取るように意識しておきたいですね。
②税金について
副業による所得が20万円を超えるようであれば確定申告をしなければいけません。
(収入-経費=所得>20万円)
※副業の活動でかかった費用は経費として認められるものがありますのでそちらも確認しておきましょう。
副業をしていない会社員の場合、所得税に関しては給与から天引きされているかと思います。会社による年末調整で過不足は精算され問題なく処理されますが、副業の収入は年末調整の計算に入りません。適切な処理方法を取らなければ後々申告漏れになってしまう可能性があります。
もしあなたが2つ以上の会社に一般社員やアルバイトとして雇用される場合には、複数の会社で年末調整が行われないようにしなければなりません。よって事前に副業の勤務先へ年末調整が必要ない旨を伝えておくことが大切です。
個人ごとの就労状況に応じて申告の必要性は変わるので、よく確認しましょう。
もし本格的な副業をするならば思い切って開業してしまうのも得策の一つと言えるでしょう。
副業をする上で個人事業主になるメリットとして大きいのは確定申告時に「青色」申告ができることです。
最大65万円の青色申告特別控除が受けられます。
③情報漏洩のリスク
あなたが副業に取り組むことによって本業の勤め先は機密情報の流出リスクが懸念されます。勤め先の機密情報の取り扱いについて改めて確認しておきましょう。
もしも本業で得た機密情報を個人の副業に活用したことが原因で会社に不利益が生じた場合、損害賠償請求される可能性があります。
④保険関連の注意点
社会保険の観点から副業先でのケガには注意が必要です。
もし副業の勤務先でケガをした場合に労災保険が適用されても、副業の給与額が基準値となり、補償額が十分に受けられない可能性があります。
また、本業でサラリーマンをしている方はあまり気にする必要はありませんが、1週間の所定労働時間が短い(20時間未満)仕事を兼業する場合には、雇用保険等が適用されないケースがあります。
注意点をふまえた副業選択のポイントとは?
では実際に副業を選ぶうえで何が大切なのか。
①上述のとおりまずは副業をすることで何を得たいか目的を決める
副業にチャレンジする上で自分の軸をはっきりさせましょう。
②目的に応じた副業を見つけるため情報収集を行う
副業の数は膨大です。自分のライフスタイルに合う条件をまとめつつクラウドソーシングサイトやネット検索、求人情報など様々な媒体から情報を集めて絞っていきましょう。
収入モデルや業務にかかる時間、初期投資の有無なども確認しておきましょう。
③本業に影響は出ないか
あくまでも本業はベースです。日々の業務に支障が出たり体調を崩すことのないようにスケジュールや内容をしっかり確認しましょう。
④プライベートの時間も大切に
友人や家族と過ごす時間を大事にしましょう。
また、自身の休息もしっかりとりコンディションを保つように心がけましょう。
あなたに合う副業は? タイプ別紹介と注意点
あなたのライフスタイルに合う副業はなんでしょうか。
数ある副業の中から分かりやすいものをピックアップしました。
副業選択のヒントになればと思います。
【平日の空き時間や休日を活用したい方向けの副業】
本業が休みの日や平日の夜など、空いている時間を有効に活用したい方は多いかと思います。
その中でも特にメジャーな副業はパート、アルバイトとして働くことが挙げられます。
・パート・アルバイト
メリット:自分の働きたい時間でのシフトを決めやすい。時給で稼ぐことがほとんどのため給与計算がしやすい。
週1の勤務OKな求人や、1日数時間だけ働く単発バイトなど様々な選択肢がある。
デメリット:労働時間が多くなりがち。求人によっては交通費や移動時間がかかる。
【スキルも身につけたい方向けの副業】
自身のスキルレベルも収入に関わってくる可能性が高いですが高収入も見込めます。
ランサーズやクラウドワークスといったクラウドソーシングを活用して企業から仕事を請け負って行うものが数多くあります。
・記事やブログなどのライター、メディア運営
・ホームページやロゴなどのデザイン作成
・アフィリエイトサイトの運営
・クラウドソーシングサイトで案件を受ける
メリット:在宅で可能なものも多い。高いスキルが身につけば高単価の仕事を請け負える可能性がある。
デメリット:高いスキルに達するまで時間がかかる。競合が多い場合がある。
【自身は働かずに稼ぎたい方向けの副業】
代表的なものとして投資があります。投資は基本的に自己資本がある方向けです。
株やFXなどはスマホでも取引できます。小規模の取引も可能です。
投資の種類によってかかる金額、収益性、リスクは異なります。具体的には以下の方法があります。
・投資(株、FX、不動産、仮想通貨など)
メリット:実働を行う必要がない(投資先のリサーチは必要)、条件次第で短期間に大きな利益を出せる可能性がある。
デメリット:見極めを誤ると損をする可能性がある。
上記の副業はほんの一例ですが、副業はとても種類が多く自由度が高いです。
目的とライフスタイルを考慮して自分にあった副業を選択していきましょう!
まとめ
副業の基礎知識を確認しつつ、チャレンジするにあたって意識しておきたいポイントや注意点をご紹介させて頂きました。
副業をする目的をはっきりさせ、自分のスタイルにあった副業を選択して収入の増加や、スキルアップなどに繋げていきましょう!
本業の活動も大切にしつつ、まずは無理のない範囲で取り組んでいってください!