SDGs

【SDGs】目標14の『海の豊かさを守ろう』に取り組む企業事例

SDGsの17目標の一つに、目標14である「海の豊かさを守ろう」といったゴールが存在します。

海の豊かさを守ろうと言っても、様々な場面に対して企業のアプローチ方法があります。

本記事では、目標14である「海の豊かさを守ろう」に対してアプローチする企業の具体例をご紹介します。

17目標のゴール14とは

SDGsゴール14は海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用するための目標です。

人類の生命と生活にとって、海の存在は不可欠です。しかし排水やプラスチックごみなどにより、海洋汚染や生態系の破壊が急激に進んでいます。

脱プラスチックと持続可能な漁業を実現しよう

脱プラスチックの動きが世界中で加速しています。
それでもなお、刺身や寿司といった日本の食文化にも欠かせない魚介類の水揚げ量は、激減し続けています。
廃棄プラスチックなどによる海洋汚染の他、地球温暖化による海水温の上昇や乱獲も要因と見られています。

こうした問題解決に向けて、プラスチックの代替素材に関するビジネスなど、新たな事業機会が生まれています。

また、持続可能な漁業の実現に向けたMSC認証商品など、サステナブルな水産物を扱ら小売店や外食産業店も増えてきました。

日本はさらに沿岸漁業の従事者や加工生産者の高齢化といら問題も抱えています。
持続可能かつ豊かな地域経済を支えるためにも、持続可能な漁業の実現に早急に取り組む必要があります。

ゴール14の企業事例

SDGsにおけるゴール14を解決・解消するために活動している企業を4つご紹介します。

パタゴニアの「パタゴニア プロビジョンズ」

パタゴニアの食品事業になります。
同社が掲げる「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」という志のもと、壊れた食の流れを修復し環境を再生することを目指しています。

気候変動、土壌再生、責任ある農業生産、動物福祉の実現につながり、環境、経済、社会に包括的かつ統合的に影響オーガニックや責任ある方法で供給さを与え得るビジネスです。

消費者にとっては、こうした企業姿勢と商品そのものの力の双方から、身体も心も豊かになる商品と受け止められています。

パタゴニアでは、企業として以下の問いを設けて活動するようになったようです。

・原材料調達において環境に負荷をかけていないか?

・自然資本や資源を過度に使用して商品をつくっていないか?

・利用資源の削減に配慮しているか?

・エネルギー効率や再エネを活用して生産しているか?

・商品は土壌汚染や海洋汚染に影響を与えていないか?

これらの問いに対する問題・課題を解決/解消することで、SDGsの目標を達成しようと取り組んでいます。

アディダスの「PRIMEBLUE」

アディダスが海洋環境保護団体、Parley for the Oceansと共創したシューズとウェアのコレクションがあります。

「未来の海を紡ぎ出すアップサイクルプロダクト」をキャッチコピーに、海岸や海沿いの地域で回収した廃棄プラスチックをリサイクルし、素材の75%以上に活用しています。

さらに、エネルギーと水の消費量を軽減するブリント工程を採りアディダスの「PRIMEBLUE」入れて製造しています。
高めの価格設定ながら、健康志向で環境意識も高いアスリートの共感を得ています。

アディダスでは、企業として以下の問いを設けて活動するようになったようです。

・自然環境に対してフェアな仕入れに立脚した価格となっているか?

・不当に安くすることで環境負荷をかけていないか?

・安くするために不法伐採や密猟による生態系や自然の破壊を引き起こしていないか?

・地球環境復元や保全に寄与する価格の工夫に努力しているか?

これらの問いに対する問題・課題を解決/解消することで、SDGsの目標を達成しようと取り組んでいます。

ウォルマートの「ProjectGigaton」

アメリカ発の大手スーパーマーケットチェーンであるウォルマートは、いち早くサステナビリティー活動に取り組んだ企業です。
Project Gigatonもそうした活動の1つになります。

これは2030年までに、自社サプライチェーンから排出される温室効果ガスの、1ギガトン(年間約2億台の自動車の排気ガス相当)削減を目指すプロジェクトです。

2018年には参加企業が400社以上にのぼります。
各社にそのノウハウも提供し、サプライチェーン全体で共創しています。

ウォルマートでは、企業として以下の問いを設けて活動するようになったようです。

・自社の流通は環境に負荷をかけていないか?

・販売において過剰な梱包や包装によりゴミを増加させていないか?

・環境や人の健康への悪影響を最小限にとどめるため、化学物質や廃棄物の削減に配慮した流通になっているか?

・流通における水使用やエネルギーの効率化(CO2削減)を徹底しているか?

・トレーサビリティを確保する流通システムとなっているか?

これらの問いに対する問題・課題を解決/解消することで、SDGsの目標を達成しようと取り組んでいます。

マクドナルド・スウェーデンの「McHive」

2018年、スウェーデンに世界最小のマクドナルド店舗「McHive」が完成しました。
店頭のポスターはもちろん、ドライブスルーまで完備しています。

その顧客、実はミツバチです。

世界中の全農作物の4分の3は、ミツバチをはじめとする生物によって受粉されています。
気候変動の影響などからそのミツバチが激滅、このままいくと食糧危機を迎える危険性も指摘されています。
こうした問題に警鐘を鳴らすプロモーションとして、世界中から注目されました。

マクドナルドでは、企業として以下の問いを設けて活動するようになったようです。

・パッケージや広告が資源の無駄につながっていないか?

・環境保全のためのコミュニケーションを行っているか?

・広告やプロモーションを通じて、小売や消費レベルにおける食料廃棄や衣料廃棄を半減させることを促進できているか?

・気候変動対策の緩和、適応、影響軽減に向けた行動を訴求しているか?

・生物多様性の消失を防ぐプロモーションに配慮しているか?

これらの問いに対する問題・課題を解決/解消することで、SDGsの目標を達成しようと取り組んでいます。

まとめ

ここまででSDGsにおける目標14である「海の豊かさを守ろう」について活動している企業をご紹介しました。

紹介した企業の共通点は、「環境問題を解決するビジネス」であることがよく分かると思います。

SDGsにおける目標14に対して、海洋と海洋資源を保全し持続可能な形を利用するために、誰もが基本的な資源やサービスを確保できるよう企業活動が行われています。