営業でお客様から契約を取るため、相手に質問してヒアリングすることは大事ですよね。
ですが実際に質問をしてみても、商品を勧める流れをうまくつかめない人がほとんどです。
その原因は、営業マンがヒアリングの流れを無視してお客様に質問してしまっているからです。
この記事では、営業でのヒアリングの流れを掴む3つのフレームワークと順番について解説します。
このヒアリングの流れを守れば、お客様の話を点から線にすることができます。
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営業のヒアリング定義とは?
営業で契約できるかどうかの半分以上は、「ヒアリング」にかかっているとよく耳にしますが、何故そう言われるのか解説します。
ヒアリングの意味は、英語学習などにおける「聞き取り」という意味です。
これがビジネス用語での営業のヒアリングで用いる場合は、「情報取集」や「聞き取り調査」と言った意味になります。
つまり面談での相手の情報収集が「ヒアリング」になります。
では営業マンはお客様の情報収集をなんのためにするのでしょうか。
それはお客様の「欲」や「悩み」を明確にするためです。
この「欲」や「悩み」をヒアリングで正確に聞き出すことができれば、お客様の問題解決はほとんどできるので契約に繋がると思いませんか?
例えばどこか具合が悪いAさんが病院に行ったとしましょう。
Aさんは気分が悪く「悩んで」いて、治したい「欲」があります。
この状態を確認するため、病院の先生はまずAさんに問診(質問)をしていきます。
次にもっと深くAさんの症状を知るために、診察(深い質問)をしていきます。
病院の先生は診察までして、Aさんの具体が悪い原因を診断(特定)するわけです。
「ここまでが営業でいうヒアリングの流れになります。」
その後最後にお医者様は、Aさんに合ったお薬はこれですと提案をするわけです。
お医者様がしっかり診断できていれば、Aさんは何も疑わずに薬を購入するでしょう。
もし仮にお医者さんがAさんの話も聞かず、会いもしないで30000円ほどの薬を提案したら恐らくAさんは疑って購入しないでしょう。
商品だけを提案することを営業では「押売り」と言います。
「ヒアリング」をしっかりしていれば半分以上は契約できると優秀な営業マンに注意されるのは、この流れを理解しているからです。
ですので営業マンにとって「ヒアリング」は必須項目です。
営業でヒアリングのための3つのフレームワーク
営業におけるヒアリングのフレームワークって聞いたことがありますか?
ヒアリングフレームワークとは、顧客の問題を引き出すための文章の型のことを意味します。
これを使うと営業でヒアリングの質問の流れを掴むことができます。
問題とは「欲」や「悩み」のことを指します。
このフレームワークを用いてヒアリングすると、営業マンの成約率は高まるのです。
そのフレームワークは3つありますのでそれぞれ解説します。
SPIN話法
まずSPIN話法の説明の前に「OAHT(オース)の法則」を解説します。
OAHT(オース)の法則とは、顧客の問題意識を4つのレベルで分類したものです。
・無知
・無関心
・考えている
・困っている
「無知」~「困っている」の4段階の流れがあり、「無知」が営業で契約が取りにくく「困っている」が契約を取りやすい状態です。
SPIN話法とは、問題意識を高めるフレームワークです。
「S→P→I→N」の流れでヒアリング質問をし、顧客の潜在ニーズを引き出すことができます。
SPIN話法の頭文字の意味は以下の4つです。
・状況質問 → Situation Questions
・問題質問 → Problem Questions
・示唆質問 → Implication Questions
・解決質問 → Need-payoff Questions
このSPIN話法を使いこなせば、営業でヒアリングする質問の流れは間違いなく掴めるでしょう。
BANT情報
BANT情報とは、営業が聞くべき4つの質問フレームワークです。
・予算 → Budget → お金持ってます?
・決裁権 → Authority → 権限持ってます?
・必要性 → Needs → 必要性感じてます?
・導入時期 → Timeframe → いつから始めます?
営業マンはこの4つの情報を最低限ヒアリングしないと、契約することは難しいです。
またBANT情報の内容次第で、営業の進め方も変わってきます。
「SPIN話法」の活用と「BANT情報」の聞き出しが、契約するための再度のクロージングを決めるといっても過言ではないでしょう。
3C分析
3C分析とはマーケティング戦略に使われるフレームワークで、営業のヒアリングにももちろん使えます。
・自社 → Company → 強み、弱み
・市場 → Customer → ニーズ把握
・競合 → Competitor → 強み、弱み
営業マンはヒアリングを行う流れでこの3C分析を伝えたり聞けたりすると、更にクロージングの際に契約を獲得することができます。
3C分析の項目を質問していないと、最悪の場合土壇場で競合他社に契約を持っていかれるかもしれません。
お客様との商談時間がたっぷりと取れているなら、より深いヒアリングをすることをお勧めします。
全てのフレームワークは営業初心者でも簡単に覚えることができます。
営業もただ勢いで攻めるのでなく、しっかりした型を身に付けましょう。
営業でヒアリングを聞く流れ
営業マンがお客様に効果的なヒアリングするためのフレームワークを解説しました。
とはいっても上記のようなフレームワークって、どのようなタイミングで使えばいいのでしょうか。
大前提として営業でヒアリングする流れは、「答えやすい順番」に質問することが大事です。
初対面の人が質問に答えやすい2つのパターンを解説します。
現在→過去→未来
営業でヒアリングの際は、「現在」「過去」「未来」の順番で質問することが大事です。
営業マンが最終的に聞きたいゴールは、「契約してくれるのか」といった未来の内容です。
ただいきなり未来のこと聞かれても、不確定要素が多すぎてお客様は解答しづらいのです。
そこで一番お客様が答えやすい、「現在」の話からヒアリングしていきます。
次に「過去」の話のヒアリングに移ります。
何故「未来」の話からではないのかというと、「過去」を話すことは既に体験した確定要素が多く「未来」の話に比べて答えやすいのです。
なので営業でヒアリングする流れは「現在」→「過去」→「未来」の順番がベストなのです。
欲→悩み
営業でヒアリングを聞く流れとして、「欲」→「悩み」の順番で質問することが大事です。
「欲」とは、夢や目標を叶えたいという「強み」です。
「悩み」とは、今の状態をどうにかしたい「弱み」です。
初対面の方は営業マンとの商談で、「弱み」をあまり見せたくないものです。
弱みを見せることで営業マンに契約をさせられると思い込んでいます。
ですので営業マンがヒアリングのためにたくさん質問したとしても、あまりお客様の情報を聞き出せないのです。
なので営業でのヒアリングは、相手が答えやすい「欲」から話すようにしましょう。
この2つのパターンを守れば、営業でヒアリングする際たくさん情報を聞き出せるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では、営業でヒアリングの流れを掴む3つのフレームワークと聞く順番を解説しました。
何も考えず質問していてはお客様の情報は聞き出せません。
ヒアリングの流れや質問項目は、営業マンであれば暗記しておくと契約数は確実に伸びるでしょう。
ヒアリングの仕方で悩んでいた全ての人に、少しでもお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき有難うございました。