私の仕事での人生初めてのマネジメント業務は25歳の時、対象となるメンバーは約30名でした。
筆者はそこで一切成果を上げることができずストレスはピークに達し、人生最悪の苦い経験をしました。
・出社すると形だけのミーティング
・返事だけで話を聞き入れない社員
・容赦のない上長からの業務や数字
驚きのあまり人間不信に陥りそうでした。
しかし当時の筆者は、マネジメントを数字や業務管理だけだと思い込み、本質を全く理解できていなかったのです。
マネジメントの本質を理解した結果、現在は1年間で会社を3社設立し目まぐるしい成果を上げ続けています。
一切成果の上がらなかった筆者が、この記事では【効果的な8つのマネジメント】について解説させていただきます。
Contents
マネジメントと管理の違い
まず簡単にマネジメントの本質をお伝えします。
マネジメントは、組織の成果を上げるためのツールです。
マネジメント=管理
と理解してる方が多いですがこれは違います。
マネジメント → 成果を上げることが目的
管理 → 成果の上げる手段の1つ
IT社会に突入する以前の単純労働をマネジメントする手段としては、管理マネジメントは適していました。
しかし現代では労働の種類が豊富になってきて、管理マネジメントとうい手段だけでは現状にそぐわなくなってきています。
成果を上げる8つのマネジメント
管理マネジメントも必ず必要な1つですが、あくまで1つの手段に過ぎないという事です。
従来のマネジメントと現代に必要なマネジメントを踏まえ、ここでは効果的な8つのマネジメントについて説明します。
・目標のマネジメント
・実務のマネジメント
・人材のマネジメント
・育成のマネジメント
・チームマネジメント
・時間のマネジメント
・リスクマネジメント
・お金のマネジメント
1つずつ解説させていただきます。
目標のマネジメント
目標のマネジメントとは、個人自ら目標を設定してもらい、進捗や実績の状況を主体的に管理してもらう方法です。
上司が直接的に部下の目標数値を立てるのではありません。
目標のマネジメントに必要なことは、予めチームの目標数字を理解しておくことです。
この目標数字を理解していないと、個人目標に対してそれが高いか低いかの評価が行えません。
例えば、あるチームの売上目標を300万円とします。
Aさん、Bさん、Cさんの3人がそれぞれ目標を80万、80万、130万と設定しました。
これでは全員達成してもチームの目標に届きません。
しかしここでリーダーがすべきことは、AさんやBさんに目標が80万では足らないと指摘し勝手に直すことではありません。
AさんやBさんそれぞれの能力を踏まえて評価し、より高い目標を自ら設定してもらうことがリーダーとしての重要な役目です。
実務のマネジメント
実務のマネジメントとは、目標に向かう業務の構築及び振分け、進捗のチェックなどを行うことです
目指すべき目標に向かっていけてるのか、仕事の振分けは能力に応じて行えてるか、全体の業務の進捗に遅れがないかなどをチェックします。
ここでありがちなのが、目標の成果と関係ないこと(やりたいこと)を優先してしまうことです。
しっかり目標に向かってやるべきことなのか確認し、実務マネジメントを行いましょう。
人材のマネジメント
人材のマネジメントとは、その名の通り「ヒト」のマネジメントです。
人材のマネジメントは、個人が最大限に力を発揮できるような環境作りが必要です。
そのためには部下の悩みやプライベートなことも理解し、またリーダー自身がどんな人か部下に知ってもらうことも重要です。
「ヒト」は決して物やロボットではありません。
感情を持った生物であり、一人一人素敵な個性があります。
部下は道具ではなく「ヒト」として敬意をもって接し、その部下がどうしたら最大限に力を発揮できるのかを考えましょう。
育成のマネジメント
育成のマネジメントとは、部下を育てることです。
人は成長する生き物ですが、同時に怠け者でもあります。
何もしなければ育たないばかりか、人間として退化する可能性もあります。
そこでリーダーは部下に成長の機会を与える必要があります。
育成のマネジメントでは、部下を主体的に頑張らせることが必要です。
「成長したい」か「成長したくないか」と聞くと、人の答えは分かれてしまいます。
ただ100%成長できるなら「成長したい」か「成長したくない」かを問われると、大体の人は成長したい答えます。
やり方がわからない、自分はだめ、成長する意味がない、と思ってる人でも、100%成長できるなら本心では成長したいのです。
しかし勉強する機会や成長する機会があっても、行動に移せない人は少なくありません。
その人たちをどう育成するかはリーダーの手腕によります。
ただ勉強しろ、言われたとおりにやれではなく、行動が起こしやすい環境を作ることが重要です。
部下が育てばチームの成果は必ず上がります。
チームマネジメント
チームマネジメントは、チームの人材配置において最大の成果を発揮できるようトライ&エラーを繰り返します。
これにより、社員の定着率や生産性が上がります。
そのためには部下のスキルを見極めることが重要です。
野球に例えてみましょう。
1番バッターは足の速いイメージがあり、2番バッターは長打よりテクニシャン、3番、4番はヒットもホームランも打てる頼れるバッターというイメージがあるでしょう。
一概にはいえませんが、4番に長打を打てないテクニシャンなバッターだと適材適所な感じはしませんね。
監督(リーダー)は役割にあったポジションを見極め、その選手(ヒト)が一番活躍できるよう配置する必要があります。
時間のマネジメント
時間のマネジメントとは、チーム目標までの道のりをスケジュール管理することです。
時間は無限大ではなく止めることも不可能です。
スケジュールにおいて期日が明確でないと、作業内容も決めれません。
時は金なりです。
いつまでに与えた作業を形にするか、スケジュールの時間を明確にしメリハリを付け取り組ませましょう。
リスクマネジメント
リスクマネジメントは、ありとあらゆる要因を考えリクスを回避することです。
・自然災害などの人的要因以外のリスク
・チームで誰かが退職してしまうリスク
・チームの配置を変えた売上へのリスク
様々なリスクがありますが、あらゆる未来を想定し予防策を考えておくのもリーダーの務めです。
都合のいい未来ばかりでなく、目の前の大きなリスクに見落としがないか常に把握しておきましょう。
お金のマネジメント
お金のマネジメントとは、業務に関するお金の流れについて理解することです。
お金は無限ではなく有限な資源です。
そのため組織や事業チームでは予算が作成され、予算に基づきお金が使われていきます。
・無駄なお金は使ってないか
・使われた予算はどのように効果を出すか
・予算通りに仕事の進捗は進んでいるか
常に把握しておかなくてはなりません。
お金のマネジメントをするためには、日々正確な資金の用途を分析し管理する必要があります。
ただし現状を把握するだけでは不十分です。
お金のマネジメントで重要なのは、未来を予測することです。
状況からお金の流れを分析し、未来を予測した戦略を立てることがリーダーには求められます。
究極のところ・・・
マネジメントの父であるドラッカーの一言があります。
「会社経営の究極の手段は人事である」
部下が渡した仕事の成果を上げられないのは、リーダーであるあなたが間違っているという考え方です。
つまり「ヒト」の能力を十二分に発揮させることが出来れば、マネジメントで成果を上げることができるということです。
また優秀なリーダーが育てば、【効果的な8つのマネジメント】を今まで育てた部下が行ってくれます。
数字や業務管理でなく、大事なのは「ヒト」を思う心です。
今マネジメントに行き詰まっているリーダーに、少しでもお役に立てれば幸いです。