営業:よし!今日こそお客様に商品の購入を即決させることができそうだ。
営業:お客様、この商品をご購入いただけますか?
顧客:う~ん「検討します」。
営業:…お客様が即決できない理由は?…。
顧客:理由はないのですが決心がつかないので今日は検討してまた返事しますよ。
営業:…わかりました。お返事をお電話かメールで聞かせてください…。
営業マンであれば上記のようなやり取りで、何度もお客様の「検討します」に苦しんだ覚えはありませんか?
実はクロージングの際に「検討します」を極力お客様に言わせない方法があります。
その方法を用いれば営業で商品やサービスを販売する際、即決させることが可能です。
この記事では検討しますを言わせない「営業で即決させる方法」を解説します。
検討しますを言わせないので、あなたの契約数は確実に上がります。
Contents
営業マンが即決させる理由
そもそもお客様に商品を購入してもらうのは、検討していただいた後ではダメなのでしょうか。
結論をいえば、検討してもらった後でも商品を契約してもらえれば問題ありません。
ではなぜ営業マンは即決させることを求められるのでしょうか。
1番の理由はお客様の「購買意欲が下がる」からです。
まず大前提として、お客様の「検討します」を絶対に真に受けてはいけません。
営業経験をある程度積むと気づいてきますが、お客様の「検討します」程信用できないものはないです。
もしも検討しますと決断を持ち帰られた場合は、ほとんどのお客様は100%契約に至りません。
では何故決断を持ち帰ることにより、お客様の購買意欲が何故下がるのでしょうか。
そもそも論ですが、人は何かの刺激を受けた直後に最も感情が動く生き物です。
例えば恋人からのサプライズプレゼントがあった時のことを想像してみてください。
その瞬間の感動と1週間後の感動では、どちらが興奮するかということです。
ほぼ間違いなくその瞬間が一番興奮状態であると思われます。
実は営業もこれと全く違いはありません。
商品やサービスの内容を聞いたその瞬間が最も感情が揺れ動いてくれます。
更にいえば、モチベーションも究極に高い状態に達しています。
顧客がこのような状態にあることが、営業マンが「即決させる」べきと言われる理由にあたるわけです。
営業マンの立場で考えれば、契約できなければ時間や労力の無駄でしかありませんね。
営業マンが検討しますを言われる理由
なぜ営業マンは即決させることができず、顧客に検討しますと言われてしまうのでしょうか。
大きくわけて2つのパターンがあるので解説します。
クロージングまでの構築ができてないパターン
細かい理由は他にもありますが、検討しますと言われる多くの理由は「窮屈な状態から抜けたい」という気持ちがほとんどです。
つまりその場から逃げたいのです。
大前提としてお客様は決断することを怖がっています。
例え現状が良くなると頭で理解出来ていても、営業マンを信用できず決断が怖いのです。
だからこそ営業マンには「信頼」がいると言われています。
「お金がない」「他もみたい」「今じゃなくてもいい」それ以前に、この圧迫した状況から逃げたい気持ちがいっぱいで検討しますと言われるのです。
これはクロージングまでの営業スキルを磨くことで改善できますね。
クロージングまでの構築ができているパターン
では「信頼」が築けていると、検討しますと言われないのでしょうか。
結論は検討しますと言われてしまいます。
「信頼」「ヒアリング」「提案」全ての状態が完璧に構築されているのに、何故か「クロージング」で検討しますと言われる理由があるのです。
その検討しますの多くの理由は、「双曲割引」が影響している可能性が高いです。
双極割引とは行動経済学の用語で、「遠い将来なら待てるが、近い将来ならば待てない」という、今までの経済学理論では説明できない非合理的行動を説明する概念のことです。
要するに、「近い報酬を優先したがる」心理的法則です。
どういうことかというと、ブログ運営で例えてみます。
①のパターン
1年間ブログを一生懸命書き続けたら、来年には資産が年間300万確定していたとします。
これから先は一生年間300万以上の収入が確定し入ってくるわけです。
しかし、半年以上は一切お金が入ってきません。
②のパターン
今アルバイトでちょっと頑張れば働けば月15万円もらえるとします。
1年間頑張って180万は入ってくる予定です。
もちろん毎月確定でお金が入ってきます。
①、②どっちのパターンを選びますか?
普通に理論的に考えれば、①のパターンを絶対に選ぶかと思います。
でも「双曲割引」の考えから、②を選んでしますのです。
金額や時期がブログではオーバーな例え話でしたが営業でいえば、今あなたの商品を買うことより、目の前の欲しい服やおいしい料理を優先されてしまうのです。
つまりお客様が人である以上「検討します」と言われることは、脳の構造的に仕方のないことです。
ですなのでこの脳の構造を理解し突破することが、営業マンに課せられた課題なのです。
営業マンが即決させるために使う3つの方法
営業マンが即決させるために使う3つの方法を紹介します。
損失回避をする
何故営業で即決させる方法は、プラスのトークではなく損失トークなのでしょうか。
それは「プロステクト理論」が当てはまります。
プロステクト理論は、予想される利害額や確率などの条件によって、人間がどのように意思決定を行なうのかをモデル化したものです。
要するに人は「損したくない」のです。
利益を得る → 確実に利益を取る
損失がある → 全面会費を最優先
これが「プロスペクト理論」です。
パッとしないので例を一つ上げます。
ジャンケンのゲームにおいて次のルールがあったとします。
A:ジャンケンに勝てれば賞金300万円獲得
B:ジャンケンに負ければ罰金100万円徴収
C:ジャンケンに参加しなければ10万獲得
あなたはジャンケンに参加しますか?
この選択肢があると大多数の人は「C」を選びます。
このようにハイリスク・ハイリターンよりも、ノーリスク・ローリターンを好むこれが人間の心理です。
損の定義は「お金」「時間」「労力」です。
基本的に人はプラスのことより損を嫌う生き物だと覚えておきましょう。
買う前提で話を進める
買う前提で話すことが即決のコツです。
良く使われるのは、「ダブル・バインド」という方法です。
ダブル・バインドとは2つの選択肢を提示して、お客様にどちらか選んでもらうことです。
人は考えたくない生き物です。
どの商品がお好みですかと尋ねると断る人も多いですが、AとBどちらがいいですかと尋ねると選んでもらいやすいです。
そのままそれにしましょうで即決できます。
もしどちらも選んでもらえなくても、慌てずにすかさず新しい選択肢を提示してください。
選んでもらえたら、それにしましょうで即決できます。
即決価格及び即決サービスを提示する
即決価格及び即決サービスを提示すると、営業マンはその場で即決させることができます。
即決価格とは、この場で購入を決めて頂ければ〇〇円値切しますって内容です。
即決サービスとは、プラスαで○○の特典も付けますよって内容です。
営業マンはこの即決価格やサービスが一番肌で感じやすいかと思います。
何故即決価格が大事なのかというと、それは「損失回避」の定義から成り立っています。
今決めないとお得な権利がなくなってしまうという損を感じるからです。
以上営業マンが即決させるために使う3つの方法です。
検討しますを言わせないたった一つの方法
営業マンが即決させるいくつかの使い方は理解できたかと思います。
しかしこれらのトークをいくら伝えても、お客様の「検討します」を崩せない場合があるでしょう。
今までのトークを最大限に生かし即決させる方法を解説します。
その方法は提案に入る前に100%「約束を取り付けること」です
約束とは、今日この場で「はい」「いいえ」の返事を頂けるかというものです。
約束を取り付けることで、「検討します」を言わせにくくできる理由は以下2つです。
・約束を守り通そうとする欲求
・約束を破ると罪悪感が生まれる
この心理が大多数の人には働きます。
なので「はい」と言った人にのみ提案を行ってください。
「いいえ」の場合は絶対に提案をしないでください。
「いいえ」の場合は、またの機会で大丈夫ですとこの段階で引いて問題ありません。
そうすることで顧客に聞きたい欲求が出てくる可能性も高くなります。
その場合は流れに任せずに、必ず約束を取り付けることを優先して「はい」をお客様からとってから提案に進んでください。
この約束を取り付けることで、間違いなくあなたの即決力が上がると保証します。
最後に
いかがでしたでしょうか。
この記事では検討しますを言わせない「営業で即決させる方法」を解説しました。
検討しますは営業マンにとって永遠の敵です。
その敵を理解し即決させることが、営業マンの課題であり使命になります。
提案前に「約束」を取り付けることは、今後あなたの営業人生の手助けになるでしょう。
以上のルールを守れば、あなたの契約数は確実に上がります。
検討しますに悩まされている全ての営業マンに少しでも役に立てればと思います。
最後までお読みいただき有難うございます。